PROJECT 06

テナントリレーションによる
KJRMが生み出す新たな価値

2012年3月、産業ファンド投資法人が取得した「IIF厚木ロジスティクスセンターⅢ」。築40年を迎える節目に、エンドテナントのニーズに応える形でIIF初となるオンブック開発を実現しました。この取り組みは、その後に続く再開発の礎となり、内部成長の新しい道を切り拓いています。

CHAPTER 01不動産面から物流業界を支え、価値創造を生む

IIF厚木ロジスティクスセンターⅢ(以下、厚木LCⅢ)は、圏央道 IC 至近の主要幹線道路に面し 24 時間稼働が可能な工業団地内に位置する希少性の高い立地に位置しています。

指定容積率に対する未消化割合(指定容積率 200%に対し約 100%の消化)が大きく、かつ現状の賃料水準はマーケット賃料との乖離が存在。こうしたことから、将来的なアップサイドポテンシャルがあると考えていました。

そうした中で、
既存テナントである大手物流 3PL(サード・パーティー・ロジスティクス)企業の東京ロジファクトリー株式会社(以下「本テナント」といいます。)との定期建物賃貸借契約が満了する 2022年2月を控え、継続賃貸か再開発か——選択肢は複数ありました。しかし、私たちは冷凍食品需要の高まりという時代背景をとらえ、冷凍冷蔵倉庫への建て替えを決断。
土地を保有したまま建物を解体・新築するオンブック再開発方式を採用することで、開発利益を外部に流出させることなく不動産価値向上分を享受し、開発期間中も地代収入を確保することで収益ダウンタイムを回避。
本テナントとの間では、長期予約契約を締結し、また、オイシックス・ラ・大地社をエンドテナントとして予め確定させることでテナントリスクを排除しました。
その結果、鑑定評価額や含み益は再開発前の比較し大きく向上させました。
まさに投資主価値向上に最も寄与する方法を考え抜き、「テナントとの信頼関係が価値創造を生む」モデルケースとなったのです。

厚木LCⅢ 開発前
〈厚木LCⅢ 開発前〉
厚木LCⅢ 開発後
〈厚木LCⅢ 開発後〉

CHAPTER 02様々なスキームを活用した再開発の連鎖が生むValue Creation

厚木LCⅢと同テナントが入居するIIF羽村ロジスティクスセンター(以下、羽村LC)。
厚木LCⅢの再開発での成功を起点に、この物件でもオンブック再開発が実現。
さらに、IIF習志野ロジスティクスセンターⅠ・Ⅱ再開発ではリース会社と協働し、事業規模の観点からオフブックによる再開発を進めています。

物流ニーズが依然として高まるなか、特にJ-REITにおいて上場初期から物流施設を保有しているIIFの物件群は、物流適地として、多くのテナント企業にとって重要拠点となっています。未利用容積の活用によって価値向上を図れるポテンシャルを秘めていることから、多くの企業より新たな拠点開設や集約ニーズをいただいており、これまで培ったKJRMの運用力とテナント・開発業者とのリレーションによって、様々な開発スキームを検討し、実現させ、Value Creationにつなげているのです。

IIF羽村ロジスティクスセンター
〈IIF羽村ロジスティクスセンター〉
IIF習志野ロジスティクスセンターⅠ
〈IIF習志野ロジスティクスセンターⅠ〉

CHAPTER 03未来に続く挑戦

地代収入を得ながら自らで建替えるオンブックでの再開発や、再開発期間の収益ダウンタイムやCAPEX負担を抑えるオフブックでのREITブリッジスキーム。物件特性や、テナントニーズに応じて手段を使い分けながら、NOI・鑑定評価額の向上というIIFの内部成長を実現する。

これからも単なる物流施設の売買だけではなく、再開発・増築・リノベーションなど、テナントとともに、価値を最大化する様々な手法を考え抜き、テナントだけでなくリース会社、ゼネコン等とのリレーションを活かして、次の価値創造(Value Creation)に挑戦していきます。

IIF習志野ロジスティクスセンターⅡ(パース図)
〈IIF習志野ロジスティクスセンターⅡ(パース図)〉